伊勢神宮の鬼門を守る金剛證寺の荘厳さを味わってみませんか
三重ガイドの大石ゆうです。
おかげ横丁から乗ったタクシーの運転手さんに言われました。「せっかく伊勢神宮を参拝したのなら、おかげ横丁でぶらぶらしているだけではなく、金剛證寺を参拝するのは良いよ。あそこに行かないなんてもったいないよ」
タクシーの運転手さんが「参拝しなければもったいない」という金剛證寺は、朝熊山にあります。伊勢神宮の鬼門を守ると言われるだけに荘厳でした。弘法大師ゆかりの立派なお寺でした。
写真でわかるように、奥の院へ続く参道には、卒塔婆が立ち並んでいました。私、卒塔婆のすごい数に圧倒されてしまい、女一人で奥の院へ入ることが憚られまして、入口の写真だけ撮影して帰ってきました。
ちょっと怖かったのです。霊感はない私が霊気を感じるほどの場所でした。たぶん、日曜日やお盆など人が多ければそうでもないとは思いますが、一人でぶらぶら散策するにはちょっと怖かったのです。
実は風水師さんに内宮さんは陽の気が強いので、金剛證寺の陰の気でバランスを取ると良いと聞いたことで参拝することにしたのです。本物のパワースポットだと教わったのですよ。
さて、この卒塔婆は伊勢に所縁のある方が建てているそうです。伊勢に住んでいる同僚が「父親が亡くなった時に建てました」と教えてくれました。死者の魂がこの山に集まってくると信じられているからなのです。
調べてみると江戸期以降、宗派を問わず葬儀ののちに朝熊山に登り、金剛證寺奥の院に塔婆を立て供養する岳参り(たけまいり)という風習があるようでした。
宗派を問わない場所であるというのは、日本的ですね。奥の院へは勇気がなくて行けなかった私ですが、和を尊ぶ精神がこのお寺にも溢れているのだなと思いました。それに善人の魂ではなく、死者の魂というのが良いですね。死とはどんな人でも平等であり、死んでから行くのは朝熊山なのです。日本人の死生観というのは自然と共にあるのですね。そして死んだら大切な家族と再び山で会えるというわけです。
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